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研究論文が盗用されているかもと思ったら、すべきこととは?

自分の研究によく似たものが、ジャーナルAに掲載されているけど、自分のはまだジャーナルBの査読に引っかかっている!そんな時、どうしたらいいの?なんでこんなことが起こるの?

実は、これは学術出版、その中でも特に競合の多い(または狭い)専門分野では、よくある問題なのです。この問題について、最も可能性の高い説明は次の2つです。

説明1:同様のクエスチョンに取り組む他の研究者の方が、単に早かった

これが最も害がない(そして最もよくある)理由です。

恐らく、投稿先として選択したジャーナルは、少なくともスピードの面で最適なではなかったのでしょう。もちろんこれは、特に競合の多い(または狭い)専門分野において常に起こりえる事で、成功のために超えるべき壁は実に高いということです。人々は重要なクエスチョンに対する答えを求めます。例えば現在、COVID-19の研究を行っている、膨大な数の研究者について考えてみてください。

説明2:論文のレビューが行われている間に、他の誰かがあなたの研究にアクセスした可能性がある

この場合は、はるかに悪質です!これは研究倫理、論文投稿、査読の問題に関わってきます。

  • 1つのシナリオは、恐らくあなたが学会で研究結果を示し、聴衆の誰かがそのアイデアを使用した(非倫理的行動)ということです。
  • 他のシナリオは、査読者の一人があなたのアイデアを盗み、実験し、別の論文として書き上げ、投稿した(さらに非倫理的な行動)というものです。

これら2つのシナリオのうち最初のもの(学会であなたのアイデアを聞いてそれを盗用)は、それを判断し、対処することは、はるかに困難です。

2番目のシナリオ(査読者の一人が、非倫理的振る舞いをした)は、少なくともあなたの投稿を扱う編集者がフォローアップを保証します。

もしあなたの論文を査読する者が非倫理的な行い(ここに挙げた例のような)をしたと思うのであれば、ジャーナル編集者に状況を説明するレターを書いてください(その場合、ジャーナルAに掲載された、よく似た論文を添える事を忘れずに)。編集者が、あなたに不利な状況が起こったかどうか評価します。

例えば、あなたは査読者の素性を知らないかもしれませんが、査読者が非倫理的な行いをした場合、いつでもブラックリストに登録されます。そして、誰かがあなたの論文や知的財産(IP)を盗用した場合、その所属機関でさらなる措置が取られます。

エダンズのエキスパートの経験則に基づくアドバイスをおつたえします。もし疑わしいと感じたら、編集者に報告してください。そうすれば、失うものは何もありません!

類似した論文が別のジャーナルで発表されるのは、良い事なのか?

1つ以上の研究チームが同じリサーチクエスチョンを研究することは、良いと言えます

なぜか?それは、自分が取り組んでいるクエスチョンが興味深い事を示しているからです。

これはよく聞かれることなのですが、もし他の誰かが博士や修士論文で、自分と似たクエスチョンに取り組んでいると聞いたら、心配に思ったり、ストレスを感じたりする傾向にあります。しかし、これは実際には良いことなのです!もし、他の人が答えを求めているとしたら、そのトピックは興味深いものであると言え、ポジティブにとらえるべきです。

特定の領域で、同じトピックについて他の出版された論文を目にする事は望ましいことです。それらの他の論文は引用され(肯定的または否定的に)、助成金申請書や将来の研究論文のための肥やしともなるからです!

こんな風に考えてみましょう。もし研究している領域が、他の研究者に全く興味を持たれないものであれば、出版後、誰があなたの論文を読み、引用してくれるでしょうか

論文がジャーナルの査読プロセス中に、似た研究が他のジャーナルで発表されたらどうしたらいいか?

一歩下がって、その発表された論文を次の点に留意しながら、注意深く読みます。

  • 結果は、自分の研究と、どのように類似していますか
  • 結果は、自分の研究を裏付けますか、それとも反論となりますか?
  • 最近出版された研究に、追加することはありますか?結論に同意しますか?
  • 同意しませんか?自分のデータは別の結果を示していますか?

この状況で実行できる、選択可能ないくつかのステップがあります。

  • すでに出版された他の研究者の論文と似すぎている理由から、自分の論文を完全に取り下げる。
  • これを最新の引用としてあなたの論文に追加し、組み込むように修正します(新たに発表された論文が、あなたの論文とあまり類似しておらず、余地がある場合は、恐らくこの行動に則ります)。
  • 発表されたばかりの新しい論文に直接対応し、論文を「裏付け」または「反論」の何れかとして書き直します。

もし新たに発表された論文が自分の論文と非常に類似していたら、この後者のオプションは、検討すべき最善の行動方針である可能性があります。同じジャーナルにほぼ同時に掲載されている2つの論文は、特に互いに反論している場合に、引用される可能性が高くなります。編集者はそのような「コメントと返信」の論文を公開することに非常に熱心であることが多々あるからです。このような状況下に置かれた場合は、考慮すべきステップと言えます。

結論:パニックになる必要はありません

もし、自分の論文と似た研究を見つけても、あせらず、落ち着いてエダンズにご相談ください。私たちがサポートします!

実は、このような問題には、常に解決方法があります。最も重要なことは、あなた自身の研究成果が無事に発表されることを目的としているということです。

盗用を確認する方法の1つに、プレプリントサーバーの利用を検討することがあげられます。プレプリントサーバーの使用については、今後のブログでも取り上げる予定です。お楽しみに!

新たな知見や技術への道を切り拓く研究者・著者の皆さまを、全力でサポートします

エダンズは、皆様が取り組む研究分野における研究のギャップを見つけだし、論文の校正、最適なジャーナル選択、そして研究の影響力を最大限に高めるためのコンテンツ作成まで、研究の全サイクルで一貫したサポートを提供します。多忙を極める研究者の皆様が直面するあらゆる問題に対して、エダンズの専門家チームが徹底した支援を行います。詳細は、研究者向けサービス英文校正をご覧いただき、ご不明な点等ございましたらこちらまで、お気軽にお問い合わせください。