文献を読む量と頻度

優れたリサーチクエスチョンを設定するには、どのような課題が過去にあり、研究者たちがどのように答えようとしてきたか知る必要があります。既存の研究成果をさらに充実させ、その分野の発展につながるようなリサーチクエスチョンを設定するには、対象トピックについて幅広く文献を読む必要があります。 

文献を幅広く頻繁に読めば、次のような失敗はなくなるでしょう。
漠然とした課題が多い新しいトピックを選んでしまう。
研究をいくつか実施するだけでは答えられないような範囲に及ぶ課題を提起する。
他の研究者が既に答えている可能性のある課題を提起する。

学生、講師、研究者であれば、仕事のために新しい文献に触れる機会は多いでしょう。分野は同じでも異なるものでも、文献を見出すことは、新鮮な知識を得ることにつながります。 

文献を読むことを続ければ、積極的に読むようになり、習慣となります。

学生や駆け出しの研究者は、複数の論文のアブストラクト(要旨)に目を通し、熟読すべき論文を特定するのに1日最低2030分時間を取るようにしましょう。そして、それらの論文を読むために、1週間に3回程度1時間ずつ時間を取りましょう。実際、研究者の多くは、毎日1時間から1時間半は論文を読んでいます。 

最新の文献に目を通していると、次の2つの点で難しいと感じるでしょう。
(1) 文献を探す時間を確保すること
(2) 他の仕事がある中で積極的に文献を読み続けなければならないこと

文献を見つける

1番目の問題を解決するために、ジャーナルを購読すれば、定期的(例:毎月、四半期ごと)にジャーナルが郵送されてくるため、便利です。開封したら、いつでも読める場所に置いておきます。オンラインジャーナルの購読は、GooglePubMedなどのデータベースや、ジャーナル出版社の通知メールの受信登録をしておきます。通知メールでは、関連する論文がオンラインで発表された際に、そのタイトルとリンクが送られます。ここから関心のある論文のタイトルをクリックし、パソコンやモバイル機器にダウンロードできるので、論文の入手も容易です。

 

論文を読む

2番目の問題の解決策は、論文などの文献を読む時間を、カレンダーに定期的な予定として登録しておくことです。論文を読むことを日々のルーティンにしましょう。 

論文のPDFファイルをモバイル機器に保存するのも良いですし、最新のジャーナルのコピーをバッグの中に入れておくのも良いでしょう。

通勤に公共交通機関を利用している場合は、通勤中に論文を読むことができます。ジムでのトレーニング中や就寝前にベッドの中で、タブレット端末を使ってオンラインで読むことも可能です。 

論文をどのように読むかは、自分の習慣や性格で決めるとよいでしょう。

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