システマティックレビューの直接的または間接的な使い方

実臨床におけるシステマティックレビューの直接的な使い方

バイオメディカル分野で最も典型的なシステマティックレビューの使われ方は、実臨床です。 なぜなら、システマティックレビューの情報は1つの研究やシステマティックレビュー以外のものより信頼できるため、医療従事者と保健政策の関係者が、個人や団体の生活の質(QOL)の向上の施策として、 安全かつ経済的な決定として利用できるからです。

医師、看護師、歯科医、薬剤師、医師の下で働く医療関係者、スポーツ科学者、栄養士、セラピスト、技術者を含む医療従事者は、システマティックレビューのエビデンスを利用します。

システマティックレビューが実際の診療行為に反映される前に、実臨床で使われるための臨床試験ガイドラインを作成することがよくあります。推奨内容は、年齢、性別、健康状態や人種、遺伝により異なるでしょう。有効性のデータや、費用対効果の詳細など、 制限がない状態での実臨床のエビデンスが追加で必要となるでしょう。診療ガイドラインは、地域、地方もしくは国際レベルで策定され、検証、修正、採択、審査、改訂されなければなりません。

世界保健機構(WHO)は現行の文献のシステマティックレビューを含め、エビデンスを精査したのち、診療ガイドラインを公式化し、多くの医療と公衆衛生の場で広めています。もしシステマティックレビューがなかったり、最新でない場合は新しいものが委託されます。


実臨床を超えた、システマティックレビューの間接的な利用

最良の医療や治療のエビデンスに関するシステマティックレビューは、実臨床に直接関係がないところでも、例えば医療関係の政策公衆衛生の教育プログラムなど、政策決定の際にも使われます。

ヘルスケア業界の規制や管理は、治療の安全性や費用対効果に関係します。システマティックレビューによるエビデンスは、医薬品の規制当局による承認や治療のインパクトおよび費用効果の検討に影響を与え、それが価格や予算、保険適用可否に影響します。

研究者の中には、システマティックレビューにより研究と情報の間のギャップを調査する人もいます。そこから、アンメットニーズに応えるために今後実施する研究を特定します。

患者や消費者は、新規の治療レジメンの有効性や新たな治療法について、出版された文献で調べます。

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